昔から隠れたオシャレというものはあったようで、羽織の裏にその特徴があります。
特に紳士物のアンサンブルをリメイクする時に発見します。
着物は案外地味な感じの色合いでも裏地に格好良い生地が使われていることがあります。
その羽裏の柄は、紳士用の袖なし羽織やベストにリメイクしますが、時にはインテリアにも使います。
日本の伝統をインテリアに・・
外国の家には日本の物が結構飾られていたりします。
例えば刀であったり、壷や掛け軸なども多く、また御香なども置かれていることもあります。
この羽裏の生地を使ってタペストリーを制作しましたので、これをインテリアに使ってもいいですね。
さすがに裁断するのは勿体無い気がしましたので、一枚全部を使い切るリメイク品にしました。
少しお値段はしてしまいますが、生地の貴重さと柄に立体的に見せるための細工をしています。
伝統工芸には全力で応える
多くの着物を扱っていますと、見慣れた商品(商材)にしか見えなくなる時があります。
しかしこれを織った昔の職人さんたちの工程を想像すると、絶対に無駄にしてはいけないと考えさせられます。
柄の部分に少し綿を入れて、模様を立体化させています。
これは全て手仕事によるもので、地道な作業を続けていきます。
このような素晴らしい生地を見ていますと、リメイクの仕事をしていて良かったと思えます。
単に商品として扱うのではなく、日本が誇る伝統工芸品を違う形に変える仕事。
これは商売という枠を超えて後に繋げる、または海外にアピールすべきものだと思います。
特にヨーロッパの方々は伝統品を重んじる国民性があると聞きます。
その方々に、これらの品はどのように映るのか。
歴史観を感じていただけるのか・・など、ちょっと興味深々な感覚で仕上げました。
【オリジナル一点商品として展示販売中】
現物は北野店にて展示販売しております。
販売しているというか、お店のディスプレイ代わりに飾っているというか、そんな感じです。
もちろん遠方の方にはインターネットでもご購入いただけます。
今後も価値ある工芸品を今の時代にも使える品物に・・・
それが当店のこだわりであり、新たな命を吹き込み、それを使ってくださるお客様がいる喜びでもあります。